「ハイリハ東京」高次脳機能障害の実態

 (6)記憶障害(健忘症候群) ― 記憶と学習の困難

 比較的古い記憶は保たれているのに、新しいことを覚えるのが難しくなります。約束したことを忘れたり、日時を間違えたり、場所が分からなくなり目的地へ着くことができずに迷子になることがあります。日々の暮らしで、覚えておくべきことを忘れてしまうので、生活するのが難しくなります。また、勉学や仕事の上では新しいことをび、覚えていくことが必要ですが、こういうことも難しくなります。

当事者達・家族達のコメント

過去の記憶はほとんど無い。新しい事を覚える事は限り無く0に近い状態で一番の障害になっている。

今、行動した事をすぐ忘れて又同じ事を繰り返す。物を置き忘れていつも何かしら捜している。

日付け、曜日、時間が分からない。

今日の日付けが分からなかったり、忘れたりするので、腕時計は日付け付きのをするようにしています。家の中には、あちこちにカレンダーと、日付け付きの時計を掛けておいたり置いたりしています。昨日の出来事などを忘れるので、毎日、日記を付ける様にしています。日記も3〜4日付け忘れると、結局は家族に聞いて書かなければならない事になりますが、きっかけを言ってもらうと思いだせる事もあります。

忘れてはいけない事(機械の使い方、人との約束等)はすぐにメモします。カレンダーにすぐ書き込んだり、チェックする。

新しい事で興味のある事はビックリする程覚えてきているが、忘れてしまって思い出せない事は、その度、イライラ度がまして、大変な様子です。

大学の勉強が出来なくてはがゆい。

日常の記憶が不便。新しい事を覚えるのが困難。

時々頼んだ事を忘れる。新しく覚えて行く事が時間をかけていけば少しは出来る。

新しい事の学習・記憶はかなり困難です。でも全くダメではなく、"年"単位で何とか覚えてゆくようです。例えばピアノの鍵盤の位置など。

気に入った本等も比較的読んでいるが、内容は忘れてしまい、何を読んでいたのか分からない状態。

(6)記憶障害(健忘症候群)─

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